【体験談】フリーランスを選んでも再就職手当がもらえる!在宅WEBデザイナーとして申請したその具体的な書類と条件とは?

ハローワークでフリーランスでも再就職手当をもらうことができる
そう聞いて私の気持ちは転職よりフリーランスに挑戦する方向へ大きく傾きました。
でもそれには条件があったのです。
今回はその条件についてご案内します。

※地域によって条件が異なる場合があります。詳細は必ずご自身が通われているハローワークにお確かめください。

事業開始用再就職手当の申請条件

申請期限について

まず、大前提として再就職手当を申請するにあたってはハローワークにて失業手当を受給している必要があります
失業手当を受給せずにいきなり再就職手当だけを申請することは出来ません。

また、失業手当の受給条件にもあたりますが、既にフリーランスとして活動したり開業届を提出していても申請できません
事業開始用の再就職手当はあくまで無職の状態からフリーランスとして事業を開始する方が申請できる制度なのでご注意ください。

そのうえで再就職手当の申請には原則として期限が設定されています。
それは事業開始日の翌日から1ヶ月以内です。
事業開始日とは、個人の場合、税務署に提出する開業届に記載する「開業年月日」にことを指します。

ただ、この期限は原則として設けられているようで、期限を過ぎてから申請しても受理してもらえます。
実際に私の場合、申請したのは開業日から1ヶ月半後くらいでした。
ハローワークの担当者に確認したのですが、開業後2年くらいの間は申請できるそうです。
もし失業手当を受給していて、その後フリーランスになったけど再就職手当をもらっていない方は申請できるかも知れないので一度ハローワークにご相談してみてはいかがでしょうか。

提出する書類

再就職手当を申請するには書類をいくつか提出しなければなりません。
まず、必ず提出しなければならないものは以下の通りです。

1)雇用保険受給資格者証
2)再就職手当支給申請書
3)開業届の控えの写し
4)1年を超えて事業を安定的に継続して行えることがわかる資料(複数)

1)は失業手当を受給していた時に提出していた顔写真付きの書類です。
2)は申請書なので必要項目を記入します。
3)は税務署に提出した開業届の控えの写しです。

ここまでは問題ないでしょう。開業届に関しては難しいようでそうでもありませんでした。
この辺りはまた別にご案内しようと思います。

問題は4)なのです。
再就職手当の受給条件は1年後もその仕事についていることが大前提です。
就職するならば、よほどのことがない限りはその会社は1年後も存在するものとして扱われるのですが、フリーランスの場合はそれを自分で証明しなければなりません。
これが結構難しいのです。

1年を超えて事業を安定的に継続して行えることがわかる資料

A)営業許可証などの許認可の分かる書類の写し
B)事業所等にかかる賃貸借契約書の写し
C)事業開始のための経費が確認できる領収書の写し(安価なものを除く)
D)事業計画書
E)公的機関・金融機関から融資を受けた場合はその事実の確認ができるものの写し
F)現在の取引状況等の一覧表
G)その他(納品書・請求書・発注書など)
H)申請者本人の職務経歴書(資格、技能、過去の職務経験を活かした自営の場合)
I)資格技能のわかるもの免状(資格、技能、過去の職務経験を活かした自営の場合)
J)採用した労働者の出勤簿・労働者名簿・雇用契約の写し(人を雇う場合)
K)請負契約書(他の事業主と契約を結ぶ場合)
L)フランチャイズ契約書

以上の中から複数を提出して自身の事業が1年を超えて事業を安定的に継続して行えることを証明しなければなりません。
これが在宅ワークで始めるフリーランスとしては結構書類を揃えるのに苦労しました。

具体的に揃えた書類

ここからは私の実際の体験談です。
ハローワークで「今までの経験を活かして在宅でフリーランスのWEBデザイナーになるのですが、どのような書類が良いですか?」と相談しました。
一番手っ取り早いのは事務所を契約して、1年以上の賃貸契約書を提出するのが良いらしいのですが、在宅で起業するので・・・

すると、上の書類記号でいえば、
C)、F)、G)、H)あたりが良いのではとアドバイスしていただきました。
具体的にご説明します。

C)事業開始のための経費が確認できる領収書の写し(安価なものを除く)

これは開業に際して用意した備品などを指します。
例えばパソコンやそのソフト、デスクや椅子、モニターなどフリーランスになるために購入したものの領収書です。

でも私の場合、既に使用していたパソコンがあって仕事をしようとしていたためパソコン代は申請できません。
となると仕事に使うためのソフトなどが良いのではないかと考え、WEBデザイナーとして必須のソフト「Adobe Illustrator」「Adobe Photoshop」「Adobe Dreamweaver」などを契約した際の領収書を用意しました。
この時、1ヶ月契約のものではなく、1年契約をしたものの方がより良いと思います。

また、この他にも自身のホームページを開設するように契約したレンタルサーバー、ドメイン取得の領収書も用意しました。
金額的には安価なものですが、1年契約であることが事業契約の証明になるかと思ったのです。

F)現在の取引状況等の一覧表

これは実際にフリーランスとして仕事しているのですよと証明するもののようです。
私の場合、幸いにも開業後に数件の案件のご相談をいただいたこともあり、その取引先の名称、住所、取引内容とその契約金額などを一覧にしました。
ついでにこれから先も取引できそうクライアント様の名称も掲載し、(予定)などにして一覧表を賑やかにしておきました(笑)

G)その他(納品書・請求書・発注書など)

これはF)にも関連しますが、実際に動き出していた案件の見積書、発注書を数件用意しました。
発注書に関してはクライアント様にご用意いただくものなので、事業が具体的に動いていることの大いなる証明になりそうなのでポイント高いと思います。

H)申請者本人の職務経歴書

私の場合、長年WEBデザイナーとして勤務していたので、それを活かしたフリーランスであると証明するために用意しました。
職務経歴書なので、ハローワークやエージェントで実際に就職活動していたなら既に手元にあるかと思います。
私の場合もエージェントに提出していたものをプリントアウトして書類としました。

ハローワークに申請した反応と結果

以上が私がフリーランスのWEBデザイナーとして再就職手当を申請する際に用意した書類です。
クライアント様が絡んでくる書類、そして実際に仕事を受注しなければならなかったので、時間を要した結果、1ヶ月半ほどかかったのです。

でも、その書類をハローワークに提出したら担当の方に

ここまで用意してもらったら分かりやすくて審査も通りやすいと思います。一番良いのは実際に仕事されている、1年後も継続されているという状況が確認できることですから。

と言っていただけました。
ポイントは複数のクライアント様との取引があるということのようです。
ああ、良かった!

この後、1ヶ月の審査期間があり、その後まだ事業を継続しているかどうかの電話確認を経て最終結果が通知されることになります。
最終結果は・・・

合格!!

書類申請後、約1ヶ月半後に再就職手当が振り込まれました
ありがとうございます!

まとめ

無事に再就職手当を手にすることができました。
私の場合、かなり万全を期して書類を揃えたつもりですが、まだ取引が少ない方などは私と同じような書類を揃えるのは難しいかも知れません。
ここまでの書類を揃えなくても大丈夫との話も聞きますので、具体的にはハローワークで相談されるのが一番だと思います。
また、実際に取引ができるまで待ってから申請するのもありですよ。

・申請書類は取引先一覧を充実させると通りやすい
・申請期間は1ヶ月を超えても問題ないので焦らずに

今回のポイントは以上です。
最後までお読みいただいてありがとうございました。